大勢集まる日のおもてなし料理やお弁当としても人気の巻きずし。近年は節分の「恵方巻」としても定番となりましたね。
デパートやスーパーでもたくさんの種類が並んでいますが、家庭で手作りするにはどんなコツがあるのでしょうか?
ちなみに、1合のごはんで細牧なら約4本、中巻きなら約2本作ることができます。
もし余ってしまったら保存はきく?アレンジできる?など、意外と知らないことがたくさんありますよね。
基本の作り方と、保存やアレンジ方法について調べてみましたよ。
巻きずし(太巻き・恵方巻)のご飯の量はどれくらい?何合炊いたらいい?酢飯?普通のご飯?
太巻きの場合、酢飯の量は250~300gが目安となります。
お米1合が炊き上がると約330gのごはんになるので、1合で太巻き1本作れる計算です。
中に巻く具材の量にもよって変動しますので、あくまで目安と考えて下さいね。
【酢飯?普通のご飯?】
改めて考えると、
「あれ?太巻きのごはんって普通に炊いたごはん?酢飯?」
「酢飯ってどうやって炊くの?」
と思う方もいらっしゃるかもしれませんね。
一般的に「太巻き」「恵方巻」には酢飯を使います。
ごはんの炊き方
まずは普通の白ごはんの場合と同様に米をとぎ、水を加えて炊くのですが、通常より0.5割程度水の量を減らして炊きます。
なぜかというと、炊きあがった後に「合わせ酢」を加えるからです。
白ごはんと同じ水の量で炊いてしまうと合わせ酢の分だけ水分が多くなり、べちゃっとしたごはんになってしまいます。
合わせ酢の分量
作りやすい分量は以下のとおりです。
<ごはん2合の場合>
米酢50ml(大さじ3と1/3)・砂糖大さじ1と1/3・塩5g(小さじ1弱)
<ごはん3合の場合>
米酢75ml(大さじ5)・砂糖大さじ2・塩7.5g(1と1/3)
酢飯の作り方
炊きたてのごはんを寿司桶(または大きめのボウル)に移し、合わせ酢をしゃもじ伝いにごはん全体にまわしかけます。
合わせ酢がごはんに浸透するよう、5秒ほど待ってからしゃもじで混ぜ合わせます。
しゃもじを大きく動かして底から大きく混ぜ、次に米を切るように混ぜ合わせるのがポイントです。
ごはんを潰さないよう、全体がつややかになるまで手早く混ぜましょう。
全体が混ざったら、酢飯を全体に広げてうちわで扇いで冷まします。
表面の粗熱が取れたらしゃもじで上下を返し、全体が人肌程度の温度になるまで冷ましましょう。
冷めたら一つにまとめて濡れふきんをかけるなどして乾燥を防ぎます。冷蔵庫に入れると酢飯が固くなってしまうので厳禁です。
巻きずし(太巻き・恵方巻)の海苔は1本あたり何枚ぐらい必要?
巻きずし用の海苔は「生海苔(なまのり)」と言い、水揚げ後に一時乾燥を行ったあと、一度だけ中高温で火を入れたものだそうです。
磯の香りとコリコリした食感、歯切れがよいのが特徴です。
海苔のサイズは統一されていて、21×19㎝です。この1枚の事を「全型」といいます。
一般的にこの全型海苔1枚を使って巻くと「太巻き」となります。
そしてこれは知らない方が多いかもしれませんが、海苔には裏表があります。
よく見てみるとツルツルした面とザラザラした面があって、ザラザラした面が裏側で、酢飯や具材をのせる側になります。
そうすると巻き上げた際にツルツルした面が表になり、見た目もきれいに仕上がります。
失敗せずに巻きずしを作るコツ
酢飯と具材が準備できたら、いざ!巻いていきましょう!
海苔を巻きすにのせ、ごはんをのせる
1)海苔の裏面(ザラザラした面)を上にして巻きすの上に置く。
2)酢飯を手の中で楕円形にまとめ、海苔の中心よりも上に置く。
3)ご飯を潰さないよう、また海苔からはみ出さないように平らに広げる。
4)両側の海苔が約5mm、向こう側が約2cm見えているくらいの状態にする。
※向こう側のごはんをやや高くして「ふち」を作るのがポイント!
こうしておくと、巻き終わりの酢飯が薄くならず、具材も中央に来て見栄え良く仕上がります。
具材を置く
広げた酢飯の中心線に具材を置いていきます。
※ポイントは、刺身やキュウリなど棒状の物は手前に、ゴマや桜でんぶなど細かい具材は向こう側に置くことです。そうすると、巻くときに具材がばらけず巻きやすくなりますよ。
巻く!
1)巻きすの手前と海苔の端をピッタリ合わせる。
2)向こう側のごはんを高くしたふちと、巻きすの手前を合わせるように巻く
3)巻きすの端を持ち上げ、寿司を向こう側に転がして海苔の合わせ目を下にして置く。
1)の巻きすと海苔のふちを合わせるのが失敗しないポイントです!
手前から巻き込む際に海苔の端がどこまで進んだか見えづらいのですが、海苔と巻きすを合わせておくと巻き終わりがわかりやすく、はじけることなく巻くことができます。
巻いた後は寿司を巻きすの端に寄せて、横から飛び出している具材があれば手のひらで抑えて左右を整えましょう。
巻きすをまいたまま海苔をなじませたら完成です!合わせ目がなじんで、海苔が柔らかくなると切りやすくなります。
太巻き寿司が余った時の保存方法やアレンジレシピ
ボリュームがある太巻き寿司が食べきれなかった、たくさん作りすぎて余ってしまった、ということもありますよね。
できれば翌日もおいしく食べたい、できれば味を変えて楽しみたい。
そんなとき良い方法はあるでしょうか?
翌日すぐ食べるなら、巻きずしは冷蔵保存ができます。
冷蔵保存の方法
キッチンペーパーで巻き、その上からラップをして冷蔵庫の野菜室へ保存します。
何本かある場合でも1本ずつ巻きましょう。ピッタリと密閉するのがポイントです。
また野菜室は冷蔵庫のほかの場所より少し温度が高く、水分が多いため乾燥も防ぐことができます。
ただし長期保存はできませんので、作った翌日には食べきるようにしてください。
味を変えて楽しみたいという方にはこちら。違う料理に変えてみましょう。
アレンジレシピ1・お出汁をかけて
鍋に水とかつおだしの素を入れ、沸騰したら塩・醤油・うま味調味料で味を調える
切った巻きずしをお椀に入れてアツアツのお出汁をかけ、れんげで崩しながら食べる
固くなってしまった巻きずしもお出汁のおかげふっくらとして、また酢飯の効果であっさりした雑炊のようなお味だそうです。おいしそう!
アレンジレシピ2・揚げる
カットした巻きずしに小麦粉・とき卵・パン粉を付ける
油で揚げる
とてもシンプルな工程ですが、フワフワの全く別の食べ物に変わります。お子さんにも好評のようです。
アレンジレシピ3・牛肉を巻いて焼く
巻きずしに薄切りの牛肉を巻き、塩コショウを振る
ごま油をひいたフライパンで焼く(ごはんの面も焼くのがポイント)
お好みでわさび醤油やポン酢をかけて召し上がれ!
肉巻きおにぎり風のアレンジです。お肉のボリュームが嬉しいですね。
ごはんの炊き方、巻き方のポイントを押さえれば失敗知らずの太巻き寿司が作れます。
翌日のアレンジレシピもあればさらに安心ですね。食卓が豪華になる太巻き寿司、作ったことがないという方も、この機会にチャレンジしてみてはいかがですか?